続・晴耕雨読

秋田在住の医学生ばんじょーの日々思っていることをつづったブログです。週2回くらいの更新を目指しています。スパムコメント対策のため、 コメント時に画像認証をお願いしております。お手数ですがご了承ください。

空き樽は音が高い〜医学生のあやふや豆知識

ばんじょーです,こんばんは.
先週3日目の試験が終わりました.今のところ大きな失敗はしてないので,あとは4日目次第というところでしょうか.上手くいくといいけど….

さて,試験勉強してるということで,ちょっとした医学豆知識?を書いてみようと思います.興味のない方はごめんなさいね.


その1

うちの近くにフォーレという名前の美容室がある.おそらくフランス語のforet(森)がその由来だと思われる.
一方,病院ではフォーレは導尿管のことを指す.あの,尿が出ないときに,尿道に挿入するやつ.同音異句と分かっていても,その美容室の前を通るたびに導尿管を思い出して仕方がない.美容室が病院から離れた位置にあるのがせめてもの救いか.

ちなみに病院実習で急性アルコール中毒(いわゆる酒の飲みすぎで意識不明になった人)が深夜に運ばれてきたとき,上級医が冗談交じりに「もし医学生がこんな風に急性アル中で運ばれて来たら,おしおきに極太フォーレを入れるからね」って言っていたが,急性アル中で運ばれてくる患者さんはあまり医者に好かれない傾向にあるようだ.先輩に飲まされて急性アル中になったのなら気の毒かもしれないけど,それでも自業自得な感があるし,何より深夜に来るしね.酒は飲んでも飲まれるな,ってことで.


その2

健常な人間では,脳の下垂体という部分から,オキシトシンOxytocinというホルモン(血流に乗って,身体の各所にいろいろな作用を及ぼすタンパク質)が分泌されている.このホルモンは筋肉の収縮に作用し,お産のときの子宮収縮や分娩後の母乳の分泌を促す(射乳という)作用がある.

このオキシトシン,動物の社会性を維持する作用を持つという点でも注目を集めている.例えば,オキシトシンを鼻腔内に投与すると他人を信頼しやすくなるという報告がある(『内臓感覚』p100…だと思う).Wikipediaにも「オキシトシンを鼻腔内投与されると,見ず知らずの相手に対して信頼性を高め,よりリスクの高い投資行動を行ってしまう」とある.

でも,オキシトシンを投与しなくても,相手の脳内からオキシトシンの分泌を促進させる方法があるのだ.それは,乳頭刺激.乳首をさわることである.お産が遅れている(遷延分娩)ときにも,乳頭刺激によってオキシトシンの分泌を促進して子宮収縮を強め,分娩を促す作用があると参考書にも書かれている.もっとも,実際にやっている話は聞かないけど.

しかしながら,果たして信頼関係を壊さずに親しくなりたい相手の乳頭を刺激することが出来るのかとか,そもそも乳頭を刺激できるほど近しい相手なら今さら乳頭を刺激する必要なんてないんじゃないかとか,異性ならまだしも同性と近しくなりたい場合はこのオキシトシン分泌促進法はほぼ禁忌なんじゃないかとか,どうにも実現性の低い方法ではある.っていうかこれってアカハラですか,すみません.

  1. 2008/10/11(土) 00:46:57|
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「あたし彼女」を読む

ばんじょーです,こんばんは.

『第3回日本ケータイ小説大賞』で大賞に選ばれた「あたし彼女」がネット界で話題になっているようだ.知らない方のために冒頭を引用させてもらうと,こんな感じ.(原文はこちらから)
「アタシ
アキ
歳?
23
まぁ今年で24
彼氏?
まぁ
当たり前に
いる
てか
いない訳ないじゃん
みたいな」

審査委員長の秋元康をして「こんな小説は読んだことない」と言わしめたらしいが,確かにこんな文体見た事ない.
ためしに僕も読んでみる.400ページ超あるんだけど,得体の知れない疲労感に襲われて200ページくらいで挫折.この文体を読み続けると,なんだか電車の中でたまたま隣に座った女子高生同士の会話を無理やり聞かされている気分になる.それでも「諦めたらそこでおしまいですよ」という安西先生の声が聞こえてきたので,途中をすっとばして350ページ目あたりから最後まで読んでみる.

夏目漱石は,読者には本を読む権利があるのと同じように途中で読書をやめる権利がある,ってことを言ったそうだが,読みかけの本を放棄するという決断もときには必要だと思った.
辛口ですみません.

ちなみに読んでるときに「勉強しないと試験のとき困りますよ」という声も聞こえてきたけど,それは無視

<ここから少しネタバレが入ります>

さて内容としては,今まで自分勝手に生きてきたけど,本当に好きな人が出来て,料理したり仕事を始めたりまっとうに変わっていってるよ,的な話だと思う.途中のストーリー150ページ分は『「あたし彼女」現代語訳』というHPで補完させてもらったため,適切かどうか自信はないが(間違ってたらすみません).

途中で主人公と彼氏が喧嘩して行き違いになってしまい,そのとき主人公の妊娠が発覚しするが彼氏に告げる間もなく流産してしまうっていうのはヘビーな内容なんだけど,小説の題材としてはありがちだろうか.

…と,最初はそう思ったんだけど,これって実は現代風シンデレラストーリーなのか?

最初は奔放な性行為を繰り返したり,行きずりの男の金を抜き取ってその金でパーティーを開いたりと社会の箍を外れた行動を取ってた主人公の元に,相性ぴったりの彼氏が現れる.その彼氏に感化されて仕事を始めるとかして社会に受け入れられるような存在に成長していく.彼氏が王子様だとしたら,その彼氏と出会う前の彼女を辛い境遇に置いていたのは,シンデレラにおける義母や義姉妹ではなく,現代社会のつながりの希薄さなのかも知れない.これはもしや,人間同士のつながりが希薄になった現代の病を表現するために,あえてぶつ切りの文体を使ったのか?

…なんて考えながら読んでると,多少は面白く感じるかも知れない.最後まで辛口でごめんなさいね.
  1. 2008/09/30(火) 01:04:05|
  2. 読書
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卒試についての雑記

呵責なく駄眠をむさぼるばんじょーです,こんばんは.
えっと,「呵責なく」の使い方が間違ってますかそうですか.卒試があまりに呵責ないもので日本語の使い方があやふやになりつつある今日この頃です.


昨日は夜の4時に寝て一旦朝10時に起きてみたんだけど,眠気が強くてこれで勉強しても効率が悪かろうと思い,二度寝して起きたら昼の1時.うわ,生活が乱れてる….でも,これだけ寝ると勉強をする気にもなるというものだ(っていうかやれって感じだけど).

でも,大変なときこそ休むのは重要だと思うのよ.

『実戦心理療法』に,疾患を治すためにはまず休むことが大切だが,精神疾患の患者さんにとってはその休むということが難しい,と書かれている.
その著者(精神科医)の体験談なんだけど,慢性期の精神疾患の患者さんが向こうを向いて側臥位になって休んでいるように見えたので,声をかけようと患者さんの正面に回ったら,冷や汗を垂らしながら声も出せずに一点を凝視していたんだそうだ.著者はさすがに声を失ったらしい.

さすがにここまでの状態になることはないだろうけど,疲れたまま勉強してると気持ちばかり焦っちゃって勉強も進まないし,それがさらに焦りを呼ぶなんて悪循環にはまりそうだから,いっそ寝てみようかと思ったりした.そして実践という訳だ.
…いや違うな,爆睡した後で納得できる理由を後付したんだな,これは.狐とすっぱいブドウの理論だ(イソップの寓話で,ブドウを取れなかった狐が「あのブドウはどうせすっぱいから,取らなくて正解だったって言った話).

起きた後で,のろのろと準備して14:25に学校図書館に到着.後輩から本を受け取ることになっていたんだが,「12:00から一応待ってるけど,14:30までに来てね」って言われてたリミットの5分前に行く.もっと早く行っていれば彼も早めに帰れただろうに…すまないねぇ.僕も頑張ったんだけどね(←頑張ってないだろ).でも,僕以外に本を受け取りに来てない人があと1人いたようで,僕が最後の1人ではないことに少し安堵.って相変わらずダメ人間だ.

その後輩に「今年の卒試,難しかったみたいですね」と声をかけられる.そういや別の後輩にも同じようなことを言われた気がする.う〜ん,友達や周囲のクラスメートが結構いい点取ってるみたいだから,本当に難しいのかよく分からないんだよな.とはいえ,「今年の卒試,簡単みたいだったっすね」って言われたらプレッシャーかかるから,テストの難易度がどうであれ「難しかったみたいですね」という言い方が無難なのか.さすが空気が読める後輩だ.
僕も「いや〜,難易度は分からないけど,結構新問が多いし傾向も変わっちゃったから,それで難しく
感じる部分は結構あるよね」と無難に切り返す.

でも,難易度については今のところ本当にコメントできないんだ.なぜなら,次の3日目の試験こそが本当の勝負だから.脳外に神経内科に皮膚に放射…横綱そろい踏みの次戦を生き延びられるか,まさに土俵際.とりあえずは,試験当日のおとめ座の運勢がいいことを祈ることにしよう(おい!).

  1. 2008/09/28(日) 04:36:50|
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秋の日は釣瓶落とし

日々があっという間に過ぎてしまうけど,これは秋だからなんだろうか.卒試が春とか夏にあったらもっと1日が長く感じるんだろうか…と物哀しい想いを日々抱いては勉強時間を無為に浪費するばんじょーです,こんばんは.

先日2回目のテストの救急科目では,なぜか公衆衛生の問題が大量に出題されてまいってしまった.なぜEBMやら感度特異度についてこんなにしつこく聞いてくるんだろう?
完全にノーマークだったから全然解けないという恐ろしい状況.うちの救急はEBMと感度特異度関係を出すのが好きなんだけど,ここ2-3年出題されてなかったから,ノーマークだったんだよな〜.挙句のはてに,前日緊張して眠れなかったため,眠気まで襲ってくるという始末.
でも問題にやられた人は多かったらしく,救急の問題を解く頃に,周囲から鉛筆を転がす音がやたら聞こえてきたってのが面白かった.僕は眠気と必死で格闘してたんで(←ダメだこいつ),鉛筆回転音を聞いたのは友達なんだけどね.

ちなみに,自己採点だと合格点は超えてるっぽいです.上の文章からだとひどい点数とったように見えるかもしれないので一応,ね.何はともあれ,借金なく折り返せて安心しました.

試験後は,救急じゃない救急の出題について「あの先生,なんでちゃんと救急の問題を出してくれないんだよ,学生の立場も考えてくれよな〜」と友達に愚痴りまくる(ちなみに救急でひどい点数を取ったのは僕だけ.ぐぁ〜).

その後友達のW君と一緒に,学会のため秋田にいらっしゃったT大心療内科の先生との食事会に参加する.
T大でも卒試があって(そりゃそうか),心療内科の先生方もテストを作ってるけど,少しでもマニアックな問題を出して学生の正解率が悪いと学生から文句が出るだけでなく不適切問題になって先生方の間で評判が悪くなるし,簡単すぎると平均点が上がって上から文句がくるし,出題内容の範囲を国試にあわせるために調べたりするのも大変だ,という話を聞く.

それを聞いたW君.
「学生って解くだけだから,作る方の気持ちを考えないで勝手なこと言いますよね」
ばんじょー「………」
ばんじょー「ほんと,学生って勝手なこと言いますよね〜,先生方はこんなに大変だっていうのに」

さっきまで救急について愚痴りまくってたお前がどの口でそれをほざく!ってな感じだよね,まったく,困った学生だよほんと.

ま,自分の発言の整合性を取ることが出来ないことなんてよくあることだよ,と開き直ってみる.
いいんです,私は客観的に自分自身を見る事が出来てますから(福田総理風).

ちなみに,某病院の精神科の先生が言ってたんだけど,統合失調症(かつての精神分裂病)っていうのは「統合させたい病」なんじゃないか,って.身の回りに起こる全てのことを1つの思考で説明しようとする傾向があり,そうすることで自分を保とうとするんだそうだ.自分を陥れようとする何者かがいて,彼らが常に周りでささやいていて,それで自分はさらに悪い状況に落ち込んで,諸悪の根源があるから今の自分は…みたいな.自分と自分の周囲の環境に何らかの矛盾があることに耐えられないというのが特徴の1つなんじゃないか,とその先生はおっしゃっていた(はず.昔のことだからうろ覚えですまん).そういえば,病前性格も生真面目で堅苦しい人が多い,って言ってたな.

僕は統合失調症の患者さんとそんなに深く関わったことがないから実際はどうか分からないけど,自分の行動に矛盾があることを仕方ないと思えるってのも,生きていく上で大切なスキルなんじゃないかと思う.まぁ,問題はそこよりむしろ「自分の行動に矛盾があることについて他人に理解してもらうように説明できるか」というところなのかも知れないけど.

と,自己弁護したところで今日のブログは終了.さぁまた勉強だ〜(涙.


PS)面白かったHP
伝説のサラリーマン「鈴木さん」名言集

「仕事が嫌になること?有るよ。全てが問題なく進んでるときは退屈で嫌になるね」
「カニ喰ってる時でもしゃべりっぱなしですよ」
「サザエさんが始まると、明日も会社だ!って心がウキウキするんです。」

鈴木さんが誰だか知らないけど,こんなセリフが似合う人間になってみたい…かも?
  1. 2008/09/23(火) 05:48:17|
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明後日は乾坤一擲

今日も雑記ですみません.

酒と博打と女は男を狂わせるとはよく言いますが,最近は卒業試験もその類なのかしらと思っているばんじょーです,こんばんは.これは男も女も関係ない気はしますが.

卒業試験の勉強に追われまくっていて,気づいたら世間では大変なことが起こっているみたいですね.韓国の通貨危機とか,リーマンブラザーズの破綻とか.64兆円の負債が,今後どれだけ世界経済に影響を及ぼすのか想像もつきません.

リーマンブラザーズの破綻について,某所への書込みで面白いなと思ったものがこれ.

名無しさん@涙目です。:「看護師とかやってると、こういうのに疎くてすごい恐怖を感じる」


僕も卒試とかやってると,こういうのに疎くてすごい(以下略).でも,産婦人科で入院費を払わず産み逃げするケースが増えてるって聞くけど,そういうのも不況や国民所得の低下と絡んでるんだろうから,無関心ではいられないんだろうなとは思います.

とりあえずは,卒試に打ち込ませてもらえるだけ,幸せな環境にいるんだろうな.卒試つらいなんて贅沢は言えないですな〜なんて,リーマン破綻と比較することで卒試の辛さを紛らわしてみたりしている今日この頃.ちなみに金曜日に2回目の卒業試験.乾坤一擲って文字が頭をよぎるのですが,それにしても麻酔科の試験が加わるだけで,試験がスリリングに感じてしまうのはなぜだろう….


おまけ)
四脚ロボット「Big Dog」の映像.米国防総省による資金支援を受けているらしいんですが,これだけ安定感があるってすごいよな〜.アメリカの技術力のすごさを感じます.



  1. 2008/09/17(水) 23:50:46|
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