続・晴耕雨読

東北在住のへっぽこ医師ばんじょーの日々思っていることをつづったブログです。週2回くらいの更新を目指しています。スパムコメント対策のため、 コメント時に画像認証をお願いしております。お手数ですがご了承ください。

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否定のエートスを受け継ぐ者

友人でよく僕の言うことを否定してくる人がいる。「どうせ出来るわけがないよ」とか「どれだけ難しいかわかってるの?」とか。
理詰めでいかに僕がしようとしていることが難しいことであるかを説いてくるので、言い返すのが結構大変だったりする。

まぁ、未来を確定的に予測するのは難しいので、ある物事について「出来る」という予測も「出来ない」という予測もどっちもありうることであろう。ただ、僕は「出来る」という未来予測(というか信念)をもって物事に当たったほうが出来る確率は高まると思うので、逆に「出来ない」という予測を立てた時点で、「出来る」と予測を立てた場合より、その物事を成す確率は落ちるんじゃないかと思うのだ。すなわち、予測を立てること自体が、その後の物事の成り行きに影響を与えると思うのである。

えっ、本人に実力があれば、周囲がどうであれ、誰がどんな予測を立てようとも、何かをやろうと思ったら成し遂げられるんじゃないか、って?

僕も以前はそう思ってたんだけど、環境による影響って思うよりも大きいんだろうな、と最近思うようになってきた。周りに高学歴の大人がいなくて、友達も進学にはあまり興味がなくて、家庭があまり裕福でなくて「塾に行かせる余裕もないし、勉強するよりバイトして家計を助けてくれ」というような家庭で、子供が「東大や早慶に入ろう!」と考えていたとしても、難しいのかもしれないな、と思ってしまう。もちろんそういう家庭の子供で東大に入る子供もいると思うが、それは世間ではある種の美談に入りそうな話で、どちらかというと、親が子供の勉強に対して協力的で、親自身も高学歴で勉強の仕方を知っている家庭の方が、子供が受験で偏差値の高い大学に入るのには有利に働くのではないだろうか(失礼なことを書いていたらすみません)。

文芸春秋の4月号の"ルポ下層社会"という記事に、低所得者層の子供は学力が低いという指摘があり、さらに高所得者層は高学歴の人たちが比較的多く、さらに高所得者層の子弟が比較的高学歴の大学に入学しているというデータが『階層化日本と教育危機』苅谷剛彦著に記載されていたと思ったが(うろ覚えなので後日確認します)、それらの情報を考慮すると、あながち間違った考えではないと思うのである。

そう、周囲の環境が自分に影響して、自分の将来を決める要因になることは十分にあると思うのである。

でも、他人がどうであれ、自分がしっかりしてさえいれば夢はかなう、っていう考えも一方で世の中には存在するよね。

確かに、周囲の反対や逆境に負けず、自分の夢を現実に出来る人っていうのは、はたから見ていてカッコいいと思う。ただ、それが目立ったりカッコいいと思えるのは、逆に世間においてレアな存在だから、つまり通常は周囲の反対に屈する人が多いから神聖視されるのかもしれないな、とひねくれ者の僕は思ってしまうのだ。

さて、自分に影響を与える環境というのは、都会か田舎かといった地理条件などもあるとは思うが、僕は人間関係からくるものが大きいのではないかと思う。恩師から勧められた本の中に、ツイている人はツイている人といっしょにいたがり、ツキのない人はツキのない人同士集まる、と書いてあったが、これは運とかツキだけに限らず、同種の人間がコミュニティを築くというのはよくあることなのではないかと思う。僕も、医学部に入ってから、同じ医学生や医者に対してなんとなく親近感をいだいて、いろいろな人間が集まる場所でも、他の業種の人たちとコミュニケーションを取った方がいいとは思いつつ、医学生同士で固まってしまっていたりする。

関連する話で、ホリエモンが、大学へ行くのは人脈を築くためだけだ、というようなことを確か言っていたように思う。確かに、あ~、あなたも東大出身なのね、僕も実は東大出身なんだ、あそこの校舎、ボロかったけど、建て直さないのかねぇ(何度も僕はそこの校舎を使ってるんだよ、あなたと私は同じような人生のバックボーンを持ってるんだよという裏のメッセージがこめられているはず)、なんて会話が出来れば、その後の交渉も上手くいきやすいだろう。そういう点で、ホリエモンの指摘は一理あると思うのだが、何の共通点もない人同士よりは、性格が多少合わなくても同じ学校出身の人たちの方がある程度集まって話をしやすい、というところがあると思うわけで、ゆえに高学歴の人がある種のコミュニティを築いてその子弟が高学歴の精神を受け継いで高学歴を得るという、文化的再生産が起こるのではないかと思ったりする。

ごめんなさい、話が飛んでしまいましたが。

ということで、雀士同士が集まったり、芸術家同士が集まったり、ってな話と同様に、「努力すれば物事はかなう」「何をやっても人生真っ暗だ」とかいったような、世界の解釈の仕方が同じような人同士も集まり、相互に影響を与えるのではないかと思うのである。

岸田秀は「ものぐさ精神分析」で共同幻想が私的幻想に影響を与える、すなわち集団の物事の考え方が個人の物事の考え方を左右するということを書いている。朱に交われば赤くなる、ってやつだと思うけど、何かやりたいことがある人は、同じように前向きに何かをやり遂げようとしている集団、もしくは人間関係の中にいた方が、そうでない場合よりも周囲からインスパイアされて、何かを成し遂げる確率が上がるのではないかと思うのだ。

ってことで、何かを成し遂げるためには、自分ひとりの力では難しく、応援してくれる人たちの力が大きいのだろうと思うのだ。世の中で成功したと言われる人たちが、「自分ひとりの力ではなく、周囲のみなが支えてくれたおかげです」なんて言っているのを見ると、そのとおりだなぁと肯首するのである。

で、最初の話にもどると、本当に実力があったとしても、誰かに否定されるだけで萎えて何かを成す確率が下がるんじゃないかと思うわけで。で、その友人に否定されると、その否定された分だけ、マイナスの未来予測が入ってきてしまうので、なかなかその友人には「将来こういうことをやりたい」ってな話はしづらいんだよね~。問題なのは、彼の否定をさらに否定すると、言葉では否定するけど、彼の否定の態度を真似してしまう、すなわち彼の世間に対する態度を僕も態度で受容してしまうってことなのである。彼の言葉を受け入れても自分は否定され、彼の言葉を否定しても「否定の精神」を受け入れてしまうということで…。ややこしくて申し訳ないが、彼は、そんなダブルバインドを仕掛けてくる、なかなかのツワモノである。そして、他者を否定するということは、かくも恐ろしいものなのである。


(実は、上記で、未来予測が将来に影響を与えると書いたが、逆に自分の心理分析がある種の未来予測を含むとすれば、分析すること自体が心の状態を変えてしまうことになるのではなかろうかと思うのだ。量子力学の不確定性原理と同じ感じだろうか。じゃあ、自分の心の状態をどうやって把握するのか?僕が思うに、正確に把握は出来ず、ある種のスキーマをその時点の精神状態にぶつけて、どのように心が揺れ動くのかを感じ取って、そこからかつての自分がどのような心理状態にあったかを事後的に把握するしかないのではないか、と思うのである。が、これは行き過ぎた推測だろうか?)
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  1. 2006/05/06(土) 23:38:47|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

コメント

成功哲学

最近成功哲学の本を読んだのですが、やはり潜在意識が影響している、と説かれていました。言霊とでも言うのでしょうか。
  1. 2006/05/08(月) 11:11:03 |
  2. URL |
  3. Naoki #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

>成功哲学

Naokiさん、コメントありがとうございます。
潜在意識って、得体の知れないものですけど、影響力がありそうですよね。僕は潜在意識を「無意識的な物事のとらえ方」というように考えていますが、無意識だからこそ自分がどのような潜在意識を持っているか把握するのが難しいのかな、と思ってしまいます。でも、それが出来たら成功への足がかりがつかめるのでしょうかねぇ。
長文ですみません。
  1. 2006/05/08(月) 23:53:38 |
  2. URL |
  3. ばんじょー #-
  4. [ 編集]

ホンネ

ばんじょーさん、ありがとうございます。「ホンネとタテマエ」の「ホンネ」の部分が潜在意識ということですね。確かに、言われてみればそんな気がします。
体は潜在意識に従って動くそうです。だから「どうせ俺なんかにできっこないさ」と心で強く思っていると、失敗しようとする方向に動くのだとか。確かめようがないですけれど、本当だったら怖いですよね…。どうもこれを逆に利用しようというのが、多くの成功哲学の共通点のようです。
  1. 2006/05/10(水) 07:09:38 |
  2. URL |
  3. Naoki #QHTiNqpQ
  4. [ 編集]

ホンネとタテマエという分け方でいうと、確かに、潜在意識はホンネに当たるのかも知れませんね。
潜在意識に左右されてしまうことが確かめようがないけれども、それでも逆に利用しよう(利用できるようなシステムがすでに開発されてるっぽいですよね)というのが面白いですよね。
  1. 2006/05/14(日) 03:03:29 |
  2. URL |
  3. ばんじょー #-
  4. [ 編集]

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