続・晴耕雨読

東北在住のへっぽこ医師ばんじょーの日々思っていることをつづったブログです。週2回くらいの更新を目指しています。スパムコメント対策のため、 コメント時に画像認証をお願いしております。お手数ですがご了承ください。

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Hide-and-seek~暗闇のかくれんぼ~を観て<激ネタバレにつき注意!!>

2005年春に上映した、ハイドアンドシーク~暗闇のかくれんぼ~をレンタルして観た。ロバート・デニーロと名子役ダコタ・ファニングが競演してる映画で、僕としては面白いな~、と思って何回も観たんだけど、ネットで調べてみるとどうも評判はよろしくないらしい。

例えば、allcinemaっていう映画紹介HPのユーザーコメント欄には、「結末で大どんでん返しがあるって売り込みだったけど、途中で筋が読めてしまってつまらなかった」って感じのコメントが散見されている。他のサイトでは、「結末のどんでん返しが面白かった」って感想を書いてる人も見受けられるけれども。

で、面白かった派も面白くなかった派も、チャーリーが何者か、という視点で映画を観ている感じがするんだけど、実は僕はそれよりむしろチャーリーが何をやっていたかに興味をそそられまして。あくまで僕の見立てだけど、この映画、巧妙にチャーリーがしていたことを映さないようにしてるんですよ。どれだけ巧妙かっていうと、チャーリーが何をしていたかについて劇中で描写しなくても、映画の筋に違和感を感じないくらい。劇中の主要人物が何をしていたかの説明がすっぽり抜けてたら、大抵の映画であれば「んん?この人、映像に出てこない間は一体何をしてたんだろう?」って思う気がするんだけど、この映画ではそういう違和感があんまりないんですよ。

で、ここまで書いてきて、ハイドアンドシークを観ていない方は「チャーリーって誰?」っていう疑問を持たれたのではないかと思うので、簡単にあらすじを。以下はAmazonのレビューより。

『9歳のエミリー(ダコタ・ファニング)は母の自殺をきっかけに心を閉ざしてしまった。父親のデビット(デニーロ)は娘の心の傷を癒そうとNY郊外に引っ越すが、娘は架空の友達“チャーリー”と遊ぶようになった。そのときから飼い猫が殺されたり、バスルームに残酷な落書きがあったりと異変が次々と起こる。すべてチャーリーの仕業なのか…』


おそらく、最初に映画を観た方は、こういうあらすじで映画を解釈すると思う。以下ネタバレにつき知りたい人だけ文字を反転させてみてね。

娘は最初チャーリーが好きだったが、チャーリーの粗暴な性格に気づき、自分の身の危険を感じてチャーリーに嫌悪感を抱くようになる。一方、チャーリーによって父デビットの友人エリザベスが殺され、警察が家に捜査にやってきたとき、デビットがスコップで警官を殴り倒す。実はデビットは二重人格で、もう一方の人格がチャーリーだったのだ。妻の浮気をきっかけに二重人格が発症し、妻が自殺したというのはウソで実はチャーリーが絞殺したのである。娘エミリーは人殺しをするチャーリーを目の当たりにして逃げようとし、チャーリーは自分を嫌うエミリーをナイフで刺し殺そうとする。間一髪のところで、デビットの友人のカウンセラーが助けに入り、チャーリーを銃で撃ち殺し、エミリーはそのカウンセラーの家に引き取られることになる…。


ってな感じで、こうあらすじを書くと違和感なく感じるんだけど、先にも書いたように、チャーリーがエミリーと真夜中に何をやっていたのか、全然描写がないのだ。タイトル通りかくれんぼだけだったのだろうか?


例えば、こんなシーンがある。

チャーリーが現れるようになってから、エミリーは可愛がっていた人形を自ら壊した。しかも顔を押し潰して。しかも、父の友人の娘が家に遊びに来たときも、エミリーは、その娘の持ってきた人形の顔を潰しているのだ。そのときにエミリーが言った言葉が「うちに来ちゃダメ…(人形を見せながら)こうなるから」

人形


最初にこのシーンから考えたのは、エミリーはチャーリーから何らかの虐待を受けていることを示唆するんじゃないだろうか、ということであった。自分が受けている抑圧をより弱いものにぶつけているのではないか、と。でも、映画ではエミリーはチャーリーが好きだ、と言っているし、特に虐待を受けているような身体所見もない。


で、またしばらく観ていくと、父デビットの友人の女性エリザベスが家に食事を作りに来てくれたときに、エミリーが妖艶な黒いドレスを着て夕食に同席するシーンがある。このエリザベス、デビットに惚れてるっぽいんだけど、娘エミリーはどうもそれが気に食わない様子。その友人の女性が持ってきた子供用の本を受け取ったあと床に落として、拒絶したりして。でも、父親の恋路を邪魔するにしては、雰囲気が違う気がする。なんていうか、娘の父に対する反応というよりむしろ、自分の恋人を取られたくない女性の反応に近い気がするのだ。おしゃれにしたって、9歳の女の子が黒のドレスは着ないんじゃないかなぁ。

エミリー


まぁ、それ以外にもいろいろ気になるシーンはあるんだけど、これらのシーンから僕が出した推論は以下の通りである。


チャーリーはエミリーと肉体関係を持っていて、エミリーはそれを愛情だと思い込もうとしている。しかしエミリーは成熟した女性ではないため、男性と肉体関係を持つためには自分の幼児性を否定しなければならず、それが人形を壊すという行為に表れている。エミリーが、エリザベスの娘にした「人形を壊す」という警告は、「あなたも私のような目にあうから来るな」という警告である。他方大人の女性であるエリザベスには嫉妬心を持っている。ところが、チャーリーがエリザベスを殺し、警官を殴打するに至って、チャーリーのエミリーに対する独占欲が並ではないことに気づき、恐れを抱くようになる。チャーリーが自分を思いどおりに出来ないと分かったら、むしろ自分を殺そうとするのではないか、と…。


…荒唐無稽でしょうか?でも、こう考えると映画を観たときに少しずつ感じた違和感が解けていく気がするのである。夜中にデビットの顔をなでる女性の指は、どうにも子供の指のような気がするけど、上に書いたような話の展開だったら、夜中にわざわざエミリーが父親の顔をなでる理由も察しがつくわけで…。

手


ちなみに、ほかに気になった箇所について。

なぜ異常な隣人が出てきたり、真夜中に大家がやってくるか?

あれは恐らく隣人が異常なんじゃなくて、隣人がチャーリーのときのデビットを見てしまったから、エミリーを心配して来たのではないか、と。デビットの視点から映画を観ると、エミリーを執拗に追い回す単なる隣の変なおじさん、と見えてしまうかも。

風呂場のメッセージは?
You let her die.(お前が彼女を殺した)
とあるんだけど、これって妻のことを指しているのか?「エミリーの心を殺したのはお前だ」という、チャーリーからデビットへの責め句とも読み取れる。


なお、2:06分の謎と、エミリーが寝るときに途中からドアを閉めてもいいと言い出すようになった理由が分からないんだけど、そこはおいおい考えていこうかと思う。

まぁ、ここまで書いてきたことは僕の推論の域を出ないんだけど、こうやってこの映画を観てみると、また一味違う楽しみ方が出来るのではないだろうか。この映画について、「お前の解釈は間違っている」とか、「別の解釈があるよ」って方は、教えてもらえると喜びますです、はい。


追記

この映画、よく出来てると思うんだけど、一箇所これはないだろ、ってところがあるんだよね。

それは、チャーリーが実は妻を絞殺してから手首を切って自殺に見せかけるようにした、というシーンがあるんだけど、絞殺したあとで手首を切っても血は出ません。だって、心臓のポンプ機能が停止してるから。それ以外にも、絞殺だと顔に溢血点が出るといった特有の徴候が現れるので、警察が現場と遺体を見た時点で、検死に回って、絞殺後に手首が切られたと判明してチャーリーはお縄、というのが現実で起こりうる展開なのではないかと思う。まぁ、映画なので、ここは見逃すということで。いや~、法医学の授業を聞くと、完全犯罪って難しいんだな、と思う次第である。
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